2/2

とはいえ歌会=毎回そういった政治的要素バリバリの会合だったかというと当然そんな事は無く、
そういう時に備えてのスキル向上を目的とした研究発表会という形で開かれたり、
「宋の詩集が手に入ったから後学のためにみんなで読もうぜ!」という形で開かれる純粋な詩作スキルの向上を目的とした詩会も多々あった。
そう考えると対宋貿易の窓口である博多を要する筑前の国司という地位は貿易による収入以外にも漢詩の書物の入手経路という意味でも、
当時の貴族達にとっては垂涎のポジションであったと思われる。

やや話が横に逸れたがつまるところはただキャバクラに連れてきてやたら自分たちをヨイショしてくるだけの上司よりも、
相手のやる気を見極めて彼等の政治的スタンスの確認ついでに勉強の成果や現状への意見を吸い上げる集会をセッティングしてくれた上司の方がそりゃあ部下の好感度上がるよなぁって事であり、
そんなところで個人的なラブソングを晒す三郎はこいつマジで空気読めねぇなって感じだが、
この場では元から道隆側であり立ち位置は最初から決まっているのでそういう事しても特に問題は無かったというお話