「5カ月にわたったアウジーウカ攻防戦は、こうして終わろうとしている。

この戦役はロシア側の勝利ではあったものの、それは損害があまりに大きく、得るものは少ない「ピュロスの勝利」だった。
ロシア軍は廃墟と化したアウジーウカを占領した。引き換えに、少なくとも1万6000人にのぼる人員と750両以上の車両を失った。
対するウクライナ側の損害は死者2000~3000人、負傷者数千人、車両100両足らずだったとみられる。

第47旅団がベルディチ方面の接近戦で失ったM1やM2、アサルト・ブリーチャーは、ウクライナ側のアウジーウカ戦役での最後の損失だった可能性がある。
第47旅団は保有する戦車の10%、歩兵戦闘車の5%、工兵車両の3分の1を失った計算になる。

第47旅団がアウジーウカ西方への撤退戦で損耗した車両を迅速に補充できない理由は1つしかない。
それは、アウジーウカの守備隊が弾薬の枯渇で撤退に追い込まれたのと同じ理由である。
ロシアに融和的な米共和党議員らが昨年10月以来、米国の対ウクライナ支援を妨害しているからだ。」