イギリスがエンジン開発に入れなかったのは、財政的・技術的理由だけではない
FCAS(テンペスト)の開発手法上それが出来なかった

FCAS(テンペスト)は開発参加・出資国を広く募る方式だから、メンバー次第で要求性能が大きく変わる
だから必要とするエンジンの性能を決められないという問題を抱えていた
技術実証はできても、要求性能の決定次第では実証エンジンをそのまま実用エンジンに進化できないかもしれない
イギリスがエンジンを実証エンジンからやろうとした背景には、メンバーが決まるまでは実証事業くらいしか出来ないから

ただ、これは先にメンバー入りを決めていたイタリアやスウェーデンにとっては大きな不安材料となった
エンジン開発に入れないとズルズルと開発が遅延して開発費高騰を招く可能性が高まるから
実際に、イギリスは実証機製作もFCAS(テンペスト)事業の一環として出資を募る姿勢でもあった
エンジン実証もテンペストメンバーでは日本とやるなんて言ってる始末で、イギリスの技術開発が遅れてるのは明らかだった

日英エンジン共同実証事業の合意後にイタリアが日本に直接接近してきたのは偶然ではない
イギリスの技術開発は遅れてると断定し、次期戦闘機の技術水準や開発の進捗を把握してた日本に乗り換えの為に接近してきた