>>944
イスラエルの「自衛権」を理由にした違法性阻却は、ガザの現状を見れば、もはや通用しない。

国連憲章51条が認める自衛権には、「必要かつ比例的な範囲であること」という明確な制限がある。
無条件の報復や無差別攻撃は、当然そこには含まれない。

現在、ガザでは民間人の死者がすでに5万人を超えたとされ、そのうち1万人以上が子ども。
病院、学校、避難所、国連施設まで空爆され、都市インフラは壊滅状態にある。
もはや「正当な自衛」の範囲を完全に逸脱していると言わざるを得ない。

よくある言い訳として「ハマスが民間人に紛れているから仕方ない」という主張があるが、これも国際人道法上は完全にアウト。
民間人を意図的に攻撃することは、常に禁止されている。
たとえ敵が民間施設を使用していたとしても、その施設を無条件に攻撃してよいという国際法上の免責規定は存在しない。

仮に軍事施設を攻撃する場合であっても、
・「区別の原則」により、民間人と戦闘員を厳密に識別すること
・「比例性の原則」により、民間人への被害が過剰と予見される場合には攻撃自体を中止すること
が義務として課されている。

つまり「ハマスが潜伏していた病院やキャンプを空爆→民間人が数百人死亡」は完全に違法。
民間人ごと吹き飛ばしていいというルールは国際法には存在しない。
むしろ、そうした論理そのものがテロと変わらない。

ICJは「イスラエルにはジェノサイドの危険性がある」と判断し、民間人保護の暫定措置を命じた。
ICCはネタニヤフ首相に対して戦争犯罪で正式に逮捕状を発行している。
国際機関はすでに「イスラエルの自衛権」行使の主張に対して、明確なアウト判定を下しているということだ。

「自衛権だから合法」「テロリストが紛れていたから仕方ない」といった主張は、もはや法的にも倫理的にも完全に破綻している。