パラパラとN.Friedmanの著作を確認してたら128mm高射砲がドイツ海軍起源だって所が他と違う原因みたいね 先ず大前提としてベルサイユ条約でドイツは中口径以上の高射砲の開発を禁じられていたと言う事情がある 88mmの偽装は有名だから割愛するけどこれは陸軍が野戦高射砲として開発した しかしそれより大口径で高度な射撃指揮装置を持った高射砲の開発は偽装出来ないのでドイツ海軍が担当していた ドイツ海軍では1920年代よりツアィス社とオランダに作った偽装会社NEDINSCOで対空射撃指揮装置や大口径高射砲(105mm砲)の開発を進めていた 1935年にドイツ空軍が出来た時にこれら高射システムの開発をやっていた主要メンバーはゴッソリ空軍に移籍(海軍で艦載高射砲やってるよりも空軍で国土防空やる方がスケールがデカく出世の目もあるので皆空軍を希望したと言われる)した なので空軍の大型対空砲システムは海軍が開発していたものを改良した砲になっている(105mmと128mm)
それで128mm砲なんだけど元々は海軍が駆逐艦に採用していた128mm砲の次世代砲として128mm両用砲(12.8cm HA gun)が計画されて、これの空軍版が128mm Flak 40に発展した。尤も1942年に実施した試験では空軍版の方は性能を満たしたが海軍版は両用砲として使うのには課題山積 既に新型艦の建造計画が殆どない海軍の高射砲の開発なんて頑張ってる状況ではなく開発陣も空軍版に注力 搭載駆逐艦は一隻が起工されたんだけど途中で建造中止 なので元が海軍だったのに海軍版の詳細はよく分からない
さてじゃあドイツ海軍の駆逐艦用12.7cm SK C/34の口径が何故128mmなのかは説明が見つからなかったんだが、公称と口径が違う所に理由がある気がするね 若干でも威力を増して個艦優位を確保しようって考えだったんじゃ無いかな