ウクライナの治安当局、欠陥のある迫撃砲弾を理由に防衛工場の管理者を拘束
https://militarnyi.com/en/news/ukraine-s-security-service-detains-defense-plant-management-over-defective-mortar-shells/
SSUは国防省の協力のもと、ドニプロペトロウシク州で、戦闘に適さない迫撃砲弾を前線に供給していた不正供給スキームを摘発。特別作戦の結果として、国営防衛工場のゼネラルディレクターおよび第一副社長が拘束された。
彼らは戦闘使用に適さない弾薬を国防軍に納入していたとされている。この国営企業の幹部に加え、国防省の軍事ミッションの元責任者と、該当部署の検査チーム責任者もSSUにより拘束された。
調査によると、2024年初頭に同工場は国防調達庁と契約を結び、ウクライナ国防軍向けに迫撃砲弾(120mm)を大量に製造・納入することになってい。しかし、量産にあたっては低品質な素材が使用され、製造上の欠陥も生じていたことが判明。
具体的には、推進薬カプセルの不具合、火薬ブロックの不安定性、戦闘基準を満たさない金属製追加チャージなどの問題があったとのこと。これはコスト削減と国家契約からの過剰利益を得るための意図的な措置とみられている。
さらに、防衛製品の品質を管理すべき軍事代表機関の職員もこの不正に加担しており、技術的不良を意図的に無視し、虚偽の情報を公式文書に記載していたとされている。その結果、使い物にならない12万発の迫撃砲弾が前線に送られていたことが、専門家の鑑定により確認された。
SSUは関係者4名に対し、ウクライナ刑法第114-1条第2項および第28条第2項(事前共謀による武装勢力の合法的活動の妨害、重大な結果をもたらした)に基づく容疑で起訴した。最大15年の懲役刑が科される可能性がある。捜査はウクライナ検事総局の監督のもとで進められている。