>>593
>そう言えば、日本は宗教的にハッキリと明文化された教義や戒律が存在しないのに、
>社会全体として高いモラルを維持しているのが不思議という話は良く聞くな。

逆に言えば、17-19世紀にかけての西洋帝国主義全盛時代に於いては、西洋列強の有する圧倒的な科学技術文明と
分厚い芸術文化は、すべからくキリスト教的価値観と倫理観という土台によって生じ育まれたモノだと自負していました。

西洋以外の非キリスト教国どもは、いずれもキリスト教的な高潔な倫理観と勤勉さを持ち合わせぬ、自堕落で怠惰な
価値観の住人であり、高度技術文明の発達に必要な要素を持ち合わせていないと。

かってはルネサンス以前の中東もそれなりに高度な技術や学問は存在したが、イスラム教という劣った宗教が
それを全て台無しにしてしまい、今や全ての面で西洋に劣る蛮族の国に。

つまり科学技術と高度文明及び、それらを基盤にした強大な西洋の軍事力と文明力はキリスト教の精神文化と
不可分であり、蛮族や後進国が自らを文明化するには国を挙げてキリスト教化するしかないし、我々白人もその
援助を惜しまない・・・  などと大真面目に考えていたし、ほぼ一般認識でもありました。

だもんで非キリスト教国の日本が19世紀後半に急速な工業化を推し進め、遂には1904-5年の日露戦争でロシアを
破った時には、高度文明や工業化とキリスト教が絶対不可分では無い事を思い知らされたのですが。