イスラエル、イランの地対地ミサイル発射台の3分の1破壊 犠牲拡大
朝日新聞 6/16(月) 20:54配信

イスラエル軍は16日、イランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊」で海外作戦を担う部隊の指揮所を攻撃したと発表した。
イラン保健省は、13日の交戦開始以降に224人が死亡し、9割以上が民間人だったと15日に発表。
イスラエル側も死者が増えており、双方で犠牲が拡大している。

イスラエル軍によると、攻撃したのはイランの首都テヘランに点在する革命防衛隊の「コッズ部隊」の20以上の指揮所。
この部隊は、パレスチナ自治区ガザのハマスやイエメンのフーシをはじめとする中東各地の親イラン武装組織との連携を主に担う。
軍は声明で「コッズ部隊は(ハマスなど)イランの代理勢力を使って、イスラエルへのテロ攻撃を実行してきた」と述べた。

イスラエル軍は15日、テヘランの核開発関連施設や国防軍需省など80カ所を約50機の戦闘機で空爆したと発表した。
さらに兵器工場を空爆したほか、自国から約2300キロ離れた東部マシャドの空港で空中給油機を攻撃したとも発表。
これまで自国に比較的近い西部やテヘラン周辺、ガス田「サウスパース」がある南部への攻撃が中心だったが、イラン全土を攻撃できる空軍力を示した。

16日には、イスラエルへの脅威となる地対地ミサイルの発射台120基以上を空爆し、破壊したことを明らかにした。
イランが保有する発射台の3分の1を占めるという。

イラン保健省の報道官は15日、SNSで224人の死者には子どもや女性も含まれると述べた。 入院した負傷者は1277人にのぼるという。
イラン外務省関係者は、テヘランの同省の建物も攻撃を受け、一部が損壊したとSNSで伝えた。

イスラエル側では15日夜〜16日朝、商都テルアビブ近郊や北部ハイファなどにミサイルが着弾。
首相府は、13日以降に370発以上の弾道ミサイルが発射され、うち30発が着弾したと16日に発表。 累計の死者数は24人、負傷者は592人という。
https://news.yahoo.co.jp/articles/24c96f2696b82190fdebd3ac659a5a8a950d85f2