>>345
>アメリカは長い間、1929年のブラックマンデーによる経済不況を克服することができなかった。
>大規模な公共事業を柱としたニューディール政策も、効果は限定的であった。
>その不況を完全に克服できたのは、第二次世界大戦の莫大な需要が発生したからである。

だもんでブラックマンデー以降10年近い不況に喘いだ米国企業は、日米関係が着実に悪化しつつある状況でも
日本に対してせっせと商品を売り続けていたりする。

フォードやGMが日本に組み立て工場を作り、輸出された大量の部品をそこでノックダウン生産して製造された
高品質の大量のトラックが日本市場を席巻し、国内メーカーを圧迫し続けたのは有名な話。

このままでは日本の自動車産業が育たなくなるから、政府と軍はフォードとGMを締め出しにかかりましたが、
当の軍部も日本のトラック生産体制が整うまでは高品質の米国トラックを大量に欲していた為(特に中国戦線)、
国内でのノックダウン生産が終わったのはかなり後でした。

そして米国の航空機メーカーも、BM後の大不況とその後の軍需の低迷でどこも経営は苦しかった為に、
1930年代に拡張を続ける日本軍は割と大事な顧客でした。

この時期の米国航空機メーカーは、将来の敵国に何でこんなに航空機やパテントを売るんだよ・・・
というぐらいにセールスに熱心だったし、1930年代後半になっても数十機単位の発注がとれたら喜んで応じました。

この時期の数十機の発注は、低迷していた当時の航空メーカーにとっては実に有り難く、このお陰で倒産の危機を
免れ存続できた会社も幾つかありました。