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「ウクライナ軍の残虐行為は西側が隠してる」という話が出るが、実際には国際メディアも、ウクライナ兵による捕虜虐待や即決処刑の疑惑を報じてきた。例えば2022年に捕虜射殺映像が拡散した件ではBBCやNYTだけでなく、アルジャジーラやインド紙でも報じられた。つまり「西側が完全に黙殺している」というのは事実ではない。国際人権団体の報告もウクライナ側・ロシア側双方の違反を記録している。

ただし規模感に差がある。国連やヒューマン・ライツ・ウォッチの調査では、ロシア軍・親露勢力による虐殺・拷問・強制移送・財産接収が組織的かつ大規模に行われているのに対し、ウクライナ側の違反は個別事件として扱われている。これを「同じ」と言うのは公平ではない。

さらに「ドンバス民兵」の実態についても触れておくべきだろう。彼らの多くは地元住民というより、ロシアから資金・武器を受け取った準軍事組織で、幹部はプシーリンのように詐欺商法や犯罪ネットワーク出身者が多い。利権と支配のためにロシアと手を組んだ「マフィア化した政治勢力」と見るのが現実的だ。現地住民の自由意思を代表していると考えるのは無理がある。

要するに、プロパガンダ戦で双方の情報が飛び交っているのは事実だが、国際的な検証を見れば「双方に違反はあるが、ロシア・親露勢力の方が圧倒的に体系的で大規模」という結論になる。そしてドンバス親露勢力の正体も「住民の自発的抵抗」ではなく「犯罪者あがりがロシアと結託して利権を奪っている構図」に近い。ここを踏まえないと戦況の理解を誤るだろう。