オーストラリアのE-7AがNATOのウクライナ支援任務中に45回派遣された
https://www.abc.net.au/news/2025-10-16/australian-spy-plane-deployed-45-times-to-help-ukraine/105897496
1. 任務の概要
派遣国:オーストラリア(Royal Australian Air Force, RAAF)
機種:E7A Wedgetail(ボーイング737改造の早期警戒管制機)
派遣地:ポーランドを拠点にNATO指揮下で運用
期間:過去3か月間(2025年夏〜秋)
任務回数:45回以上の作戦飛行
主な任務内容
ロシア軍の航空活動・ミサイル発射の監視
NATOへの通信・早期警戒情報の提供
ウクライナへの国際支援物資輸送ルートの上空警戒

2. 作戦行動と成果
9月19日:ロシアのMiG戦闘機がエストニア領空を侵犯した際、Wedgetailが監視任務中で即応。
9月28日:ウクライナが大規模なドローン・弾道ミサイル攻撃を受けた夜にも哨戒中。
約半数の出動が「緊急対応任務(scramble)」、残りは定期監視飛行。

3. 派遣部隊と現場の実情
乗員約90名が交代制で勤務。
作戦空域は「実際の脅威環境」で、心理的負担もあったと指揮官が述懐。
指揮官サム・ソープ中佐:「欧州でADF(豪国防軍)がここまで密接にNATO指揮系統に統合されたのは初めての経験」。

4. 今後の展開
Wedgetailはすでにブリュッセル近郊メルスブルーク空軍基地に帰投し、帰国準備中。
今後はトルコ空軍の同型機と乗員が交代し、NATO監視任務を継続予定。
オーストラリア政府は次回以降の派遣について「インド太平洋での任務との兼ね合いを見て判断」としている。