「完全犯罪の恋」
作家の田中は47歳、編集者に会う前に新宿のデパートの休憩スペースで時間を潰す。
ある日、目の前を通り過ぎた若い女に見覚えがあった。思わず声をかけると、高2のときに交際していた緑の娘だと名乗る。
30過ぎまで下関で暮らしていたが、高卒後は一回も会っていない。「母がどうして離婚したのか知りたい」と頼まれ、交際のきっかけから別れた経緯まで話す。

現在の東京と、行きつ戻りつしながら進む恋愛小説。