私の名はセリー。
ドワーフで今年16歳になる。
訳あって奴隷としてこの商館に売られて1週間になる。

アランというこの商館の主人は人間族で、かなりのやり手に見えた。
「お前は器量もいいし賢い。当商館で一番の器量よしはこの前売れてしまったが、お前も決して負けてはいない。ブラヒム語をしっかりマスターすればいいところに買ってもらえるだろう。」
「でも私は鍛冶師にも巫女にもなれませんでしたし・・・」
「気にすることはない。鍛冶師の奴隷はかえって苦労が多いことは知っているだろう。戦闘奴隷として頑張るがいい。あと主人の求めに応じるのも重要なことだ。分かるな?」

そう、鍛冶師にも巫女にもなれなかった自分は探索者としていやっていくほかない。もう一つの方は・・・私などに魅力を感じる男性は果たしているのだろうか。

それから1週間がたつ。ブラヒム語も順調に習得できているし、この商館の待遇は決して悪くはない。大切な商品なのだから当然と言えば当然だが。
私がここに来てからも、売れていく女性が何人かいたが、やはり魅力的な者から売れていくようだ。魅力的な・・・やはり胸が大きい方が・・・みんな滅びてしまえばいいのに。
いいもん・・・自分は力もあるし、戦闘で頑張るんだから!・・・いけない口調が。キャラ作りは重要だ。私はツンデレでも甘えんぼでもなくクールキャラで売っていくつもりなのだから。