新聞社時代の後輩記者は、司馬氏を「社会のメカニズムと、それを動かす人間の虚と妄と慾を、外科手術の達人のように、冷静に、
鋭く脈分けする。決して対象におぼれない。しかも既成の観念にとらわれず、自分のメスで切りこむ。恐るべき知性のひとだ」と評する。