高飛車な猫(♀)が主人公。

人間はあまりに脆くて短命で、たった50年くらいしか生きないが、
人間以外の動物は1000年くらいは余裕で生きる。そんな世界。
で、種族の壁を越えた恋愛も普通にある。

主人公はある人間をご主人様として生きる「家猫」と呼ばれる存在。
だが、ご主人様は主人公が外に遊びに行っているうちに、仕事の都合で
突然引っ越していってしまう。行方はようとして知れず。

引き裂かれた愛。
だが、主人公は家猫の誓いを忘れてはいなかった。
ご主人様が死ぬまでは、永遠に連れ添い、生きる。それが家猫の定めなれば。

野良猫の縄張り、狼の生きる森、鴉の住む山、ペット屋の暗黒、
あらゆる場所を駆け巡り、主人公はご主人様を探すのだ。
二度の大戦とは? 人と動物の間に結ばれた盟約とは?
家猫という存在は何故この世に生まれたのか?

壮大なスケールで綴られる、人と猫との物語。

「いいから吐け!さっさと吐くのよ!ご主人様はどこに行ったのっ!!!」
「し、知らねえ・・・マジで・・・知ら・・・」
「あっそう。なら死になさい」 ゴスッ
「ぐふっ・・・こ、こいつ・・・オニだ・・・」
「猫よ。失礼な鳥ね」