>>158続き
  
■多くの人に欠けている「俯瞰(ふかん)力」
 
作品や商品やサービスが届かない時の要因は、大きく分けると
「コンテンツの質が悪い」と「コンテンツの届け方が悪い」の二つ。

このうち、「コンテンツの届け方が悪い」を掘り下げると(内訳を見ていくと)、
「発信量が足りない」やら何やら出てきますが、やっぱり一番大きいのは「俯瞰力が足りない」になるでしょう。
「自分のことを客観的に(天からの目線で)見ることができていない」というヤツです。

不特定多数の人間が見る(不特定多数の人に見てもらわなきゃいけない)クラウドファンディングの
プレゼンの文章で「ギャグ(しかも素人のギャグ)」を差し込む人もそう。
「知り合いでもない素人のボケ」ほど、人を突き放してしまうものはなく、だけど本人は良かれと思ってやってしまう。
「やっぱり『ツカミ』が必要だよね」と。
#挨拶でツカめたコトなんて一度もないのに

あとは、「(お呼ばれした)西野亮廣講演会の会場の壁一面に西野亮廣のポスターが貼ってある」
という恐ろしい光景を見ることが少なくありません。
主催者さんや運営スタッフさんには「壁一面に西野亮廣のポスターを貼ることが
一見さんを遠ざけている(ドン引きさせている)」という自覚はなく、
「自分達が気持ちの悪い集団になっている」という自覚もなく、むしろ、
「私たちが頑張って貼りました!」という清々しさ(手柄感)すらあったりする。

そういえば、CHIMNEY TOWNの山邊が『CHIMNEY COFFEE』を立ち上げる際、
「渋谷の路面店(一見さんの通り道)なんだから、『えんとつ町』感を出しすぎちゃダメだぞ!
ちゃんと路面店の戦い方をしろよ」
と何度も注意しました。

一方で、五反田の雑居ビルの五階にある『スナックCandy』には
「『えんとつ町』感を120%出してこー!!」と言っています。
『スナックCandy』が「通り道」ではなくて、「コアファンの目的地」だからです。