嫁氏が昨夜読んでて、
リビングに放置してあった山崎ナオコーラ『この世は二人組ではできあがらない』をパラパラめくってたら、
こんな一節があった。

 人はひとりで完全だ。だからベターハーフなんて探していない。
 価値はひとりの人間に十分にある。
 「自分の存在のために誰かが必要」なんて考えでは生き続けられないだろう。
 アンドロギュヌスが半分に割れて、現在の人間に生まれたなんて、嘘だ。
 人と人とは、関係がない。誰も、誰かから必要とされていない。
 必要とされてないのに、その人がそこにいるだけで嬉しくなってしまうのが、
 愛なのではないか。

結婚して時が経つにつれて、そう思うようになってきた。
オレがいなくても嫁氏も娘も善く楽しく生きていけるんじゃないかと思う。
ぬか床もオレがいなくたって上手に管理している。
今日のラディッシュと大根葉のぬか漬けは秀逸だった。

しかし、だとしても、そこにいるだけでよい人間になりたい。