自分も、ブームに乗るという商売はニワカを集めるだけで、ブームが終わればニワカが去り
ブームの終焉と一緒に会社も終わることになると考えている

そういう意味では、長年のあいだ定着しているマニア中心にした商売の方が息が長いと思う

いま自分が評価している出版社の1つが、国書刊行会
これほどマニアックな本を刊行し続けていて、しかも倒産もせず事業を拡大しているらしい
ことには、もはや舌を巻くしかない
(ホームページにも、会社の勢いを感じさせるだけの内容がある)

スタニスワフ・レム コレクションなどは、コレクションの内容だけでなく本の装丁を含め、レム
自身も本気で感激したんじゃないかなと思う
以下は、国書刊行会のサイトに掲載された、シリーズ刊行に寄せたレム自身のコメント

  日本の読者へ
  幸いなことに、私の本は日本でも歓迎され、かなり好意的に受けとめられてきました。
  しかも、これまで日本で出版されてきた著作、そして今回コレクションに新たに収められる
  著作のタイトルをつくづく眺めその少なからぬ部数を考えあわせると、日本の読者は
  世界でも最も成熟した、意識の高い読者ではないかという印象を受けます。

  どうやら、文学の場合、超えがたい言語や文化の壁というものはないのでしょう。
  これは私自身にとっても思いがけない贈り物です。
                                          2003年3月 クラクフにて
                                             スタニスワフ・レム