>>21
>『食う』『好き』の主語は何か? 文脈から判断出来ないのか?
一般に、連体修飾節の主語は “話者”(筆者)である。
「鶏は鍋でおろし醤油で食うのが好きだ」の場合、「食う」の主語は
「筆者」、「好きだ」は「好きな X だ」の省略形とみて、やはり主語は
「筆者」とみるのが順当だが、ここで二つの問題が生じる。
ひとつには「鶏」が主語である可能性を排除できない。「肉食獣は
内臓を先に食べるのが好きだ」のような例があるからだ。したがって、
「鶏は」は「鶏肉」としたほうが適切だろう。
もう一つは、「鍋で」「おろし醤油で」と「で」が重なっ
てしまうことだ。これが格の一意性に反するように見えるが、
これを「鍋とおろし醤油で」と書くことができない。したがって、
「鶏肉は、鍋にして おろし醤油で食うのが私の好きな食べ方だ」
のほうが、「わかりやすい文章」だろうと考えられる。