>>662
仕様の中を検索してみたら何故か例示のコードのコメントとして数か所だけ upcast という用語で書いてあるんだけど……
原則としては C++ 用語ではないと考えて良いと思う。
クラスの関係をスーパー/サブだとか親/子で言うのが混乱の元という理由で基底/派生という用語になっているので
方向をアップ/ダウンで言うのもおかしな話だし。

derived-to-base convertion というような用語は仕様書の文面にもあるので
アップキャストに相当するのはこの用語のはずだけど
base-to-derived convertion という用語は出てこないので
ダウンキャストに相当する直接の用語はなさそう。
冗長でも「××から〇〇への変換」みたいな言い方が公式なんだと思う。

ところであらためて JIS を見たら derived-to-base convertion の訳語は「派生基底変換」だった……。
to が脱落したらだいぶん雰囲気が変わってしまうでないの。
これは真似しないほうがいいかもね。

ただ、 C++ 界隈の中でも、というか規格の提案や検討に関する文面の中でも
アップキャスト/ダウンキャストという用語はまあまあ使ってるっぽいので
なんだかんだで一語で表せるってのは便利なんだと思う。
私は使わないようにしているけど。