>>121
4ビットで考ます。4ビットでは 2の4乗=16で16とおりの表現が可能です。
正の数のみ(UINT)を扱う場合は、0〜15の数値を通常 0000を数値0、0001を数値1、....
、1111を数値15 に割り当てます(以降連続する4文字の0、1は計算機上の値、それ以外は論理上
の数値)。
正と負の数(INT)を考える場合は-8〜7(-7〜7)を0000〜1111に割り当てるわけですがUINTとの
整合性をとるため0000〜0111は0〜7に割り当てます。残りの 1000〜1111を負の数に割り当てる
ことになりますが、これには1000〜1111をそれぞれ -0〜-7(絶対値)、-7〜-0(1の補数)、
-8〜-1(2の補数) に割り当てる3とおりの表現方法があります。
いずれも最上位ビットが負数を意味します。また絶対値と1の補数には-0が存在します。
1の補数は数値を符号反転(正->負、負->正)するときおのおののビットを反転(0->1、1->0)
すればよく、2の補数はおのおののビットを反転し1を加えればよい という性質があります。
人間的には絶対値表現がわかりやすのでしょうが、下記のように演算のハードウエアが簡単で
すむという理由で計算機では2の補数が用いられます(1の補数は-0の処理がやっかい)。

減算を実行する場合、計算機に限らず、減数を符号反転して被減数に加えても結果は同じです。
2の補数ではA−BをA+(Bの符号反転+1)として演算します。
計算機の中の加算器はC+D+Cary を実行するように構成されます。Caryは桁上げビットであり、
最下位ビットだけ 3ビットの加算ができるわけです。桁上げのない加算を行うときは Cary入力を0に
して演算します。減算するときはDの入力値を反転して1を加えるわけですが、反転は各ビット毎に
XORゲートで行います(減算だけなら反転ゲートでよいが加算も減算も行うので通常はXORを使う)。
1を加える処理は別の加算器を用いなくともCary入力を1にすることで達成できます。
減算を実行するためにXORゲートの追加が必要になりますが加算器に比べれば規模は1/3程度です。

注. 計算機の中の 0000〜1111の値を論理上どう考えるかは自由。0000〜1111を2進数と考え
そのまま対応する数値0〜15を割り当てる場合ばかりではない。 --->グレイコード