今は昔、DBが気軽に使えなかったシステムがあった。
プレーンファイルにデータが格納されていた。
お客の要求は、
「その中からキャンセルされたデータを見つけ、取り除いてくれ。件数は高々数十件のはず」
当時のSEは、キャセルデータ一覧から一つずつデータを取り出し、
格納されたファイルから見つけてはキャンセルフラグをセットしていく
という設計をした。スッキリした設計で、客のレビューも通った。
プログラマは仕様書通りにプログラムを作成した。
実運用に入ったところ、この処理がいつまで経っても(何時間も)終わらない事態になった。

原因調査を依頼され、調べて対処方法を提案し、
プログラムの手直しをした。
その結果、処理は10分程度で終わる様になった。

実データは、お客の想定よりは多かった(と言っても100件程度だったが)ことと
試験環境が貧弱で、性能評価が不十分だったことが挙げられた(公式見解)。