WebAssemblyは仮想命令セットアーキテクチャあるいはプログラミング言語の一種である。略称はWasm。C・Rustなど様々なプログラミング言語のコンパイルターゲットとしてWasmバイナリは生成され、ウェブブラウザを含む様々な環境内のスタックベース仮想マシンにより実行される。
ネイティブコード相当の高速性・隔離環境でのメモリ安全な実行による安全性・仮想マシンによるハードウェア/プラットフォーム可搬性・ソースプログラミング言語中立性などを特徴とする[4]。この命令セットはバイナリ形式で定義されており、またアセンブリ言語ライクなテキスト形式も定義されている(その意味で低水準プログラミング言語といえる)。

Wasm自体は命令セットアーキテクチャであり、Linuxカーネルが提供するようなシステムコール(例: ファイルI/O)、Webブラウザが提供するようなDOMアクセスなどを提供していない。上記の安全性や可搬性はこの特徴に由来している。それと同時に、WasmエコシステムとしてはシステムコールやDOMアクセスがAPIとして個別に定義されており、Wasmランタイムが実装することでそれらの機能を提供している(例: システムコールを提供するWASI)。シンプルでオープンなISAとランタイムごとのAPIを組み合わせることでWasmエコシステムは高い拡張性を有している。例えばWasmをHTTPプロキシでのフィルタスクリプトとして利用するプロジェクトが存在する。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/WebAssemblyより