1, オープニング・クライ檻
<SEループ:スコップの土を掘る音>
 クライ。
クライ。
クライ。
暗い…。

そこに日は差さぬ。
日は大地を照らし、鳥は鳴き、人は笑う。
それでも。
暗い。暗い。暗い。
何も見えはしない。
そもそも、目は光りを通してしか物を見られるものではない。
ならば。光のない、この檻の中では何も見えぬは道理。
だから暗い。光がないから。見るものなどないから。