1916. 8. 29
ヒンデンブルク、参謀総長に就任

 ドイツ陸軍参謀総長ファルケンハイン大将は、ヴェルダン戦の結果としての「失敗」の
責任を取る形で参謀総長を解任された。

 後任には東部戦線総司令官だったヒンデンブルク元帥が任命された。
 同時にヒンデンブルクの片腕であるルーデンドルフ大将は兵站総監の職に就き、
ここからこのコンビがドイツの戦争を指導していくことになる。

 といっても、ヒンデンブルクは東洋的な、実際の指揮にはあたらない指揮官であり、
悪く言えばお飾りであった。戦争指導部を切り回すのはほとんどルーデンドルフの
力であり、この体制は「ルーデンドルフ独裁」「沈黙の独裁体制(だれもルーデンドルフに
対抗して発言することができなくなっていたことから)」と呼ばれた。

 ルーデンドルフは次第に政治的にもドイツを指導していくようになり、ドイツは実質的に
軍部独裁体制国家となっていくのである。