中国脅威本の中でも、海空の戦力・兵器は多く扱ってはいるけど、99式戦車など陸上兵器に関しては影がうすい感はあるなあ
いちばん衝突の可能性が高い尖閣に戦車上げてどうすんのって感はあるし、さすがに戦車が必要になるような本土進攻までは現時点で考えにくいという面もあるのかな?

↓全く関係ないジャンルだけども書評
『イスラエル軍事史』モルデハイ・バルオン編 滝川義人訳 並木書房
4つの中東戦争とその後に続くレバノン侵攻を扱った本は複数ありますが、この本はWW2以前のアラブ人との紛争から説き起こし、
それぞれの戦間期に起こった不正規戦を挟みつつ、2000年の防盾作戦までを扱う一冊になっております。
当地の国防大学の教官や民間の歴史学教授が集まって書いた論文集という体裁なので何の記述に筆を割くかはまちまちに感じます。
各章の著者によって何の説明に筆を割くかはまちまちですが、全体としては戦略や戦術・戦闘描写を微に入り細を穿つように描くより、
国際関係や政治、歴史的な位置づけを概説することに重きを置く傾向がみられます。
中でも、水資源戦争という近隣アラブ諸国とヨルダン川の水利権争いによる国際間の駆け引きと小戦闘の記事は、日本語で読める本のなかでは珍しいテーマかもしれないです。
最後には訳者の滝川氏がその後の「イスラエル軍事史」と銘打ってその後の紛争についても解説してくれているのもありがたかったです。