「西半球で足場を作りたい中国は、中南米地域に力を注いでいる」と、
米陸軍大学校の戦略研究所でラテンアメリカに詳しいエバン・エリス氏は語る。

中国は、東南アジアとアフリカのように、中南米でも大型インフラ投資などを戦略的に展開している。
多くは国有企業による買収と投資で、中国共産党政府の意向を反映しているとみられる。
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エリス氏は、中南米における中国の経済的影響力の拡大は、米国の国家安全保障政策に影響をもたらすと述べている。

地政学上「アメリカの裏庭」と呼ばれるラテンアメリカ諸国は現在、チャイナマネーに身をゆだね、
国が管理するべき主要インフラと資産所有権、支配権を放棄しがちだ。

エリス氏は、中国がラテンアメリカで獲得するすべての資産は、対米戦略を意識しているものだと指摘する。
中国は、中南米の7つの国と「戦略的パートナーシップ」を結んでいる。
アルゼンチン、メキシコ、ブラジル、ベネズエラ、エクアドル、チリ、ウルグアイだ。

とくに社会主義経済に失敗し、国家的危機に陥っている中国の同盟国ベネズエラについて
「あの酷い状況に対して、米国が行動を起こさなければ、ベネズエラはもっと中国に期待するようになるだろう」と述べた。
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米国沿岸部からわずか100キロほどしか離れていない中米バハマ諸島に、
100億米ドルのコンテナ施設、物流施設、航空施設を備えた中国企業がある。
ウォールストリート・ジャーナルによると、3年前には42億米ドルを投じた中国系ホテルも建った。

中国は2017年8月、アフリカの角(Horn of Africa)と呼ばれるジブチに大規模な海軍基地を建設した。

「アメリカの裏庭」である中南米も、アフリカ同様に中国資本が築く道筋をたどっているとして、
「中国が、中南米であいつぎ商業拠点を手にしている。
これらは最初は非軍事目的であったとしても、簡単に軍事利用に変えることができるだろう」とエリス氏は厳しい警告を発している。

http://www.epochtimes.jp/2017/10/29116.html

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