記憶によれば、「戦争に不変の原則はある」を主張したジョミニは(多分商売上の理由もあるが)、『戦争概論』の中で遠まわしにクラウゼヴィッツの「軍事マニュアル有害説」を批判した。

「誰がさんが軍事に不変の原則は存在しない、マニュアルは有害(思考の硬直化)を主張したが、あの人は自分でも本の中でざまざまなな軍事原則を披露したじゃないか。」(意訳)

そして南北戦争の泥沼化はまさにジョミニ理論が拡散した結果であった。
『戦争論』自体も後半の部分は矛盾だらけながら攻勢主義と広く解釈され、第一次世界大戦の惨劇を招いた。

クラウゼヴィッツ自身が警告したのように、今でも『戦争論』を過信することは危険だ。

だがマニュアルはないと初心者入門教育にきつい。SOP戦術は分かり易く、指揮官の大量生産に極めて有利だ。しかし軍事思想の勉強にやはり「守破離」は重要だ。



一応この世界が物理法則の上で成り立っている、『戦争論』を過信してはいけないが、物理法則を信じるなら構わないと私が考える。
必ず勝利に繋がるとは限らないが、破壊力に関して「火力レベルを上げて物理で殴ればいい」と「問題があればC4だ」の原則を信じるでもいい。