>>916
ソ連の問題は全体主義と思う。
WW2の死亡率に関して、科学先進国のナチドイツもソ連より少し低いだけだ。
さらにソ連死者数の高さはナチドイツの人種差別による部分が多い。(東欧での占領地政策は実に胸クソ)
全体主義大国と全体主義大国が激突した結果は独ソ戦だ。
全体主義の強みと問題点の一つは、組織のために構成員がいくら死んでも構わないのことだ。
これによって短期戦に強いが、構成員が減ると長期的に組織の底力が弱体化される。

例えば、イギリスは、WW1の時有望な若い学者達が戦場に散ることを国の損失と考え、法を整備して、できる限り学者を戦場に送らないようにした。
WW2の時、後方にいる学者達は軍事の改善に大いに役立った。その他、WW1を経験した将軍たちはできる限り人の損失を抑えた。
戦後のイギリスは全体的に弱体化したが、学術界で依然リードしている部分があって、経済も何とか立て直した。
逆にソ連は若い人が死にすぎたのせいで、世代交代が上手く行かず、長期的国力が弱体化された。


スレの本題に戻ると、
戦場でよく矛盾なことが発生する。
例えば町を攻略する時、砲爆撃で敵を民間人諸共に焼き討ちするのは実に簡単だが、人間のない町の戦略価値と経済価値が減る、悪評も遺恨も残す。
しかし自軍の歩兵達で町をチマチマ攻略すると、味方の人命損失が増える可能性が高い。民間人の対処も実に面倒だ。

敵を打ち倒すに最も有効な手段は、必ず戦後の処理に最も有利とは限らない。
敵を打ち倒しつつも戦後のことを考えて行動する人こそ真の名将と私が考える。

湾岸戦争の時、多国籍軍の作戦によって、イラク軍がクウェートから誘い出されたため、結果的にクウェートの壊滅が避けられた。
戦後、クウェートが親米国になって、アメリカ軍が中東においての重要根拠地になった。
あれは軍事史でも稀に見る大勝利と思う。意図かとか分からないが、実績を見れば、ノーマン・シュワルツコフは真の名将と言えるだろう。
あまりの勝ちぶりのせいで、アメリカ上層部が中東の泥沼を過小評価したのは別の話だ。