http://www.mitsubishielectric.co.jp/me/dspace/column/c1712_1.html
2017年12月14日

宇宙すれすれを「低く」飛べ!「つばめ」の挑戦
より「高く」、より「遠くへ」。宇宙開発はそんなモットーを掲げフロンティアを切り拓いてきた。
ところが。宇宙との境界線近くギリギリを飛ぼうという衛星が、この12月23日に打ち上げられる。その名は「つばめ」。
低空すれすれに飛ぶつばめのように、宇宙と地上との境界に限りなく近い高度200km〜300kmあたりを飛行する。
意外にも宇宙を低く飛ぶことはとても難しく、過去にほとんど例がないという。いったいなぜ、今、あえて低く飛ぶのだろう?
★観測ツールの空白地帯
なぜ低く飛ぶかと言えば、「地球をよりよく見る」ためだという。
例えば同じ口径の望遠鏡を使った場合、地球との距離が近ければ近いほど、より細かいところまで見える。
具体的には地上の50cmの物体を見分けようとすると、高度600kmを飛ぶ衛星は口径70cmの望遠鏡が必要だが、
高度250kmなら口径30cmでいい。口径にして半分以下。つまり衛星の小型化・低コスト化が可能になるのだ。
(中略)
通常、衛星が軌道を保つには化学推進剤であるヒドラジンを使うが、何年間にもわたり低高度を保とうとすると、
莫大な燃料を搭載する必要があり、燃料タンクが大きくなる、つまり衛星が大きく重くなってしまう。
そこで用いられるのが燃費のいい、イオンエンジン。推進剤の量は約十分の一ですむという。
「日本は技術試験衛星などでイオンエンジンの技術を持っているために、世界に先駆けて超低高度を飛ぶ小型衛星を実現できるのです。
イスラエルや中国も超低高度衛星を研究しているという報告があるが、実際に打ち上げようとしているのは日本だけです」


ミサイル艇みたいな名前だな