「ちょうどいい破壊力」のレーザー誘導ロケット弾 アメリカ海軍が追加調達
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 2019年3月19日(現地時間)、BAEシステムズはアメリカ海軍から、レーザー誘導式の
70mmロケット弾「APKWS(Advanced Precision Kill Weapon System)」の追加分を数千発
規模で受注したと発表しました。2012年に海兵隊で初度作戦能力(IOC)を獲得して以来、
実戦を重ねているAPKWSの調達が、アメリカでは加速しています。

 APKWSは、1970年代以来アメリカ軍や日本の自衛隊など、各国の軍で標準的に採用
されている70mmロケット弾「ハイドラ70」とランチャー互換性のあるロケット弾。ハイドラ70は
無誘導の「撃ちっぱなし」式でしたが、APKWSはレーザー誘導で目標に向かう「レーザー
誘導弾」。限りなくミサイルに近いロケット弾です。ミサイルとの相違点は、自分で目標を
探知するのではなく、地上の誘導員や発射母機から目標に照射されるレーザーに
導かれているというところ。ロケットモーターによる推進力を持った小型のレーザー
誘導爆弾という感じです。
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 既存の70mmロケットランチャーを利用でき、しかもレーザー誘導爆弾と同じく誘導員の
レーザー照射で運用するため、APKWSは様々な航空機で運用可能なのが特徴。アメリカ軍
ではAH-1やAH-64といった攻撃ヘリコプターだけでなく、UH-1やMH-60といったヘリコプター
のほか、AV-8BやF/A-18、F-16、A-10のような固定翼機(一般的な飛行機)など、多種
多様な航空機で運用し、中東などで戦果を挙げています。