解説しよう。

プロペラの効率を挙げるための手法として。
@速度に応じた最適のピッチ角を自動調整する、恒速プロペラ装置が必要だ。
日本がアメリカから技術輸入出来たのは、ピッチ角の可変範囲20-25度程度の初期型まで。
離昇速度とか巡航速度プラスαでは最適であっても、最高速とか、降下限度速ではペラ効率が悪化。

ドイツから持ってきたVDMでも、35-40度が精一杯。アメリカの最新鋭・可変角90度(フルフェザリング)には手が届かない。

Aプロペラも主翼のように、揚抗比に左右される。
当時の日本のプロペラ、一昔前の、Clarkーy翼型なりRAF翼型からロクに進歩してない。
技術者の数が少なすぎて、そこまで手が廻っていない。
層流翼、例えばLB翼なり、TH翼なり、中島Kシリーズなり、高速で低抵抗である翼型は、
主翼用に実用化できてるにせよ、プロペラに応用可能か、検証する人材が、絶望的に足りない。

Bプロペラ先端が音速を超えないためには、ペラのΦは無暗に大きくできないし、
エンジン側にも減速比を柔軟に変更するための組織体制づくりが必要。
日本で4mサイズのペラがロクにないのは、
ここら辺り、ペラ屋とエンジン屋と機体設計とのすり合わせに、何かしらの問題がある。