1998年の実験結果より、RVが減速せずにICBM並みの速度で再突入したとしても、RV前方がプラズマに覆われてアンテナが使えなくなるのはたった高度90km以下でしかない

大気圏再突入時におけるESA ARD周りのプラズマ流・電磁波解析
https://repository.exst.jaxa.jp/dspace/bitstream/a-is/561748/1/AA1630005027.pdf
欧州ARDの地球大気突入時における通信ブラックアウトに関する研究
https://researchmap.jp/muxceds89-2001327/?action=multidatabase_action_main_filedownload&;download_flag=1&upload_id=65573&metadata_id=78320

だとすると、再突入速度がMRBM相当であってもプラズマでレーダが使えなくなるのはせいぜい着弾前の30秒内外となる。つまりDF-21D相当の弾道弾でも着弾32秒前まではレーダによる正確な誘導が可能

そして弾頭が誘導を終えてから着弾するまでの30秒間では、例えばアメリカ海軍の空母は大きく位置を変えることはできない
一方でRAND研究所の論文では、ペイロード1,100lbのDF-15短距離弾道ミサイルが子爆弾を搭載している場合の加害範囲の直径は900ft(274m)と見積もられている。

Access Challenges and Implications for Airpower in the Western Pacific
https://www.rand.org/content/dam/rand/pubs/rgs_dissertations/2011/RAND_RGSD267.pdf

つまり、仮にDF-15と同数あるいはそれ以上の子爆弾を搭載したDF-21Dが空母に対して多数撃ち込まれた場合、少なからぬ子爆弾が空母に命中する
恐らく空母は撃沈されないだろうが、飛行甲板や航空艤装、甲板上の航空機、あるいは電子装備などを破壊され、一時的ではあるが大幅に戦力を削がれることになるだろうね