>>419
もちろんエンジンの出力がデカいほうがいいには決まっているけど、その代わり開発が大変で、整備が面倒で稼働率の低い機体になってしまってはどうしようもない。
「性能はいいと思うけど完成しない」「性能はいいけど飛ばない」では意味がないからだ。
艦上機(空母に積んで運用する機体)としてだと、あまり大きく重くなったら、空母で運用できないし。

まあ、アメリカは当時としては「ここまで大きくなくてもいいのでは・・・?」ってレベルの空母作って、それに載せるの前提のバケモノ艦上機を開発したのだけれども・・・。

「戦闘機より早い爆撃機」は実はWW2直前くらいまでの流行りで、各国で開発された。
実際「同時期に開発された戦闘機よりも高速が出せる」双発爆撃機はいくつもある。

でも、戦闘機の方の性能進化も早く、高速を追求すると爆弾が大して積めなくなるので、爆撃機としては意味がなく、結局は「速度はそんなに早くなくてもいいから爆弾が積めたほうがいい」になっていく。

なおドイツが世界に先駆けて開発したジェット戦闘機、Me262”シュワルベ”はヒトラーに見せたら
「この高速性能はすごいぞ! 爆撃機型作れ!」
って言われて、空軍関係者に
(いやそんなこと言っても大して爆弾積めませんし・・・。戦闘機として使うほうがずっと・・・)
と思われつつ命令に逆らえないので戦闘機型の実戦配備が遅れた・・・というエピソードがあるが、「高速爆撃機」は突き詰めて言えばそうなるわけだ。
「早いけど大して爆弾積めない爆撃機で何をするのか?」
っていう。

なおこの「実は大して爆弾積めないが、高速なので迎撃が難しいのである意味有利。特に先制攻撃向き」っていうコンセプトは、”対地ミサイル”って方向性に進化する。
そしてもう一方、「高速で飛べる戦闘機に、状況に応じて爆弾積んで爆撃機にする」っていうジェット戦闘爆撃機にも。

前の話もそうだけど、結局は「これからはジェットの時代だ」ということだな。