韓国国防科学研究所とハンファ社、KF-X搭載用レーダー試作機の試験に近付く
https://aviationweek.com/asia-aerospace-defense/jp-add-hanwha-close-testing-kf-x-radar-prototype
https://aviationweek.com/sites/default/files/styles/crop_freeform/public/2020-03/kfxradar.jpg

ハンファ社の研究者Hong Yoon-Sung氏は朝鮮日報に対し、「レーダーの開発は50%が完了しており、
数ヶ月以内に試作レーダーの試験が行われるだろう」と述べた。

試作レーダーは2023年のKF-X試験飛行までに搭載される予定だ。
開発完了は2026年の見込みで、この年から同機の納入が始まる予定となっている。

空対空および空対地モード用のソフトウェア開発は2021年10月までに完了予定だ。

このレーダーはアクティブ電子走査アレイ(AESA)式を採用しており、2014年の政府系開発機関の発表によれば
窒化ガリウムも用いられている。

これまでAESA式レーダーで一般的だったガリウム砒素は、いくつかの国では窒化ガリウムに置き換えられつつある。
韓国の報道機関Today Defenseによれば、技術実証用レーダーにも窒化ガリウムが用いられている。

ハンファ社によると、技術実証用レーダーの冷却用電力は7.7kWだ。冷却能力はシステム全体の効率に左右される
ものであることから、ここからレーダーの最大平均出力を推測することができる。
とはいえ、そのためにはいくつかの複雑な仮説を立てることが必要だ。

昨年、ギリシャ空軍の研究者が窒化ガリウムを用いるノースロップ・グラマン社製APG-83レーダーを調査したところ、
冷却能力は5.6kW、平均のアンテナ出力は1kWに達することが分かった。

ここから考えると、韓国の技術実証用レーダーはこれを上回る計算になる。