【オーストラリア】【有為転変】第141回 進むも地獄、退くも地獄(中)
2/28(金) 11:31配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200228-00000009-nna-asia

 フランスの公約無視やコストの大幅増などで混乱するオーストラリアの新型潜水艦事業についての続き。
気になっていると前回言及した点の一つは、荒唐無稽な夢想ではあるが、もしもオーストラリア政府が
この事業を当時、日本に発注していたら、現在の問題はどうなっていただろうかということだ。

 日本とフランス、ドイツが3つ巴で激しい受注競争を繰り広げていた2015年を振り返ってみたい。

 当時、フランスとドイツはオーストラリア国内での建造や最先端技術の提供を早い段階で「確約した」
というのに、日本は最も消極的でけしからんという論調がメディアでは一般的だった。

 風向きが変わり始めたのは、日本が官民挙げてオーストラリアに乗り込んでからだ。15年9月に、
日本の防衛省、三菱重工などの官民合同訪問団はアデレードに入り、そうりゅう型潜水艦の説明会を開催した。

 そこで日本は「オーストラリアでの全面的建造」を含めて検討していることを明らかにした。これは、
出遅れていた日本がようやく追い付いた、という印象を与えた。その時の記者会見は、筆者もよく覚えている。

 ■「日本人は約束を守る!」
 時の訪問団長は、陸海空軍自衛官のトップである統合幕僚長を務めた斎藤隆・防衛省顧問。会見では、
地元メディアからやや意地悪な質問が相次いだ。

 会見の中盤で、ある記者は「日本は本当に潜水艦技術を提供してオーストラリアで建造できるのですか?」と
質問した。オーストラリアで建造するのは不安もある、という日本側の回答を引き出したかったのかもしれない。

 その時だ。斎藤氏は不愉快そうに眉間にしわを寄せ、机を叩かんばかりに語気を強めて発言した。
 「日本人というのは、約束したら絶対に守る国民です!できないことを軽々(けいけい)に言うことはありません!」
(以下略)
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まぁ、オージー人には「たとえ自らが損を出しても約束は守る」なんて精神は理解できんのだろうな。