>>30の続き
ちなみに私が調べた限りですと、この「日本海軍“将官用暗号”」に該当しそうなのは、
主として「大海令」「大海指」等の伝達に使われた『海軍甲暗号』のようです。
海軍甲暗号は、日本側資料の電文綴りでも使用頻度は低いようで、
大戦中期以降では使用形跡が無いようです(途中で廃止か?)。
推測される一つの理由として
「暗号化・復元化の手順が他の暗号より一手間かかるのに、
“暗号強度自体はその分だけ特別強力というわけではない”」
ということらしいです。


なお、上記のロシュフォートの乗換え行動は独断専行に近かったらしく、
ワシントンの情報部門中央は「組織を乱す行為」として苦々しく見ていたそうですら、
後に彼が米海軍情報関係から完全に追放(更迭)された原因の一つかもしれません。
おまけにロシュフォートはアナポリス出身の正規士官ではないですし、
変人気質も相まってかなり異端視されていたようです。