では、連合国側の立場でこの「ラバウル港の状況」を推測してみましょう。
特に重要なのは“多数集結している輸送船の任務”です。

A.同輸送船多数を“攻略船団”と判断した場合、その任務(作戦目標)は、
1.ラバウルと航空撃滅戦で相対しているポートモレスビーの攻略である。
2.ポートモレスビーとの航空撃滅戦を推進するため、その中間にあるニューギニア東端やルイジアード諸島等を攻略、前進航空基地の確保(造成)。
3.ニューカレドニア方面に進出するため、その前段としてソロモン諸島、ニューヘブリデス諸島を攻略、前進航空基地の確保(造成)。
4.サモア方面に進出するため、その前段としてギルバート諸島南部、エリス諸島を攻略、前進航空基地の確保(造成)。

B.同輸送船多数を“攻略船団”と判断しなかった場合、その任務(目的)は、
5.単なる大規模な補給、増援部隊であり、その目的はラバウルの守備力強化、航空基地の強化拡張である。
6.単なる守備部隊の交代である。