>>895の続き

艦砲による射撃と比較すると、よく分かるのですが、
砲術の場合の諸元が射距離と左右苗頭の二つなのに対し、
雷撃では射角ひとつだけで、距離は関係ありません。

極端な話、100km先の目標に対してでも、方位角が正確ならば、
敵艦が針路を変更せずに等速直線運動を続ける限り、
(理論上は)必ず命中するというわけです。

もちろん実際は、魚雷の燃料が尽きるので射程が存在しますが、
砲術長が光学測距儀やレーダーを使って、高精度の射距離を
要求されるのに対し、

水雷長(先任士官)は、潜望鏡を上げた一瞬で、的針・的速を観測し、
方位角を算出する技術が求められます。