戦艦の存在理由は、対戦艦の決戦兵器。
欧州でも太平洋でも上陸部隊支援の対地艦砲射撃には当時二戦級になった鈍足の旧型戦艦を充てていた。
一方、万が一にも敵戦艦に遭遇した時の対抗上、一線級の新戦艦は空母部隊に随伴、護衛戦力として纏めてあった。こちらが戦艦の真骨頂。
この大事な艦隊戦用の中心戦力を、むざむざ要塞砲の牙の前に差し出す事は、費用対効果の点からも全く割に合わない事。
KGV級も日本海軍への対抗上、太平洋戦線に投入された。歴戦の武勲艦のウォースパイトもD-Day時には満身創痍で、敵要塞砲と相殺しても惜しくない状態と言っても過言ではなかった。