まず、過去に行われた様々な実験の結果から、馬は自身の体重の10%ぐらいの荷重なら余り負担を感じず、20%までならパフォーマンスが落ちる程度ですむ。
25%から明白に息が乱れて心拍も上がり、30%が限界と分かっている。したがって牧場のポニーなどにも重量制限があり、体験乗馬では70kg以下が目安となる。

そして日本の在来馬は140kgの荷駄を運んだ記録が残ってるが、普通はそれ以下になるようにしていたし、そもそも平均体重が200kgしかない。
荷馬車ならともかく、荷駄を200kgも載せて運んだと言うのは明らかにデマ。動物としては異常に耐久力のある人間を基準に考えてはいけない。
一般的な戦国時代の荷駄で考えると、馬が80kgで牛が100kgと覚えておいて欲しい。また騎馬兵は実在したろうけど、騎馬隊は臨時編成に近かった。

考えてもみてくれ。100石取りの武士1人が、草履取り×1人、槍持ち×1人を。200石では馬と、馬の口取り×1人、挟み箱持ち×1人、槍持ち×1人、供侍×1人。
それを集めて槍隊、鉄砲隊を混成して備えを作るんだ。余程の大身でも無ければ、気心の知れた仲間ではなく、その場限りの相手と組むんだ。
ましてや最低でも100石取りの武士からなる騎馬など、互いに組んで訓練したり戦をする経験など殆どない。それが在るのは、せいぜい馬廻ぐらいなものだろう。