多砲塔戦車と水上艦の副砲についての質問です
「副砲は砲郭に収めるか?砲塔に収めるか?」という哲学が艦船設計の世界には存在し
砲郭は射界が狭い代わりに低重心・軽い・何より省スペースというメリットもあり
WWI世代までは砲郭と砲塔は一長一短だと思われていました
しかし砲戦距離の長大化によって仰角を求められた事を最大の理由に
最終的に水上艦では砲郭搭載は廃れて副砲は全て砲塔に収めるようになりました

一方で戦車の副砲/機銃の場合は交戦距離が短いので大きな仰角は不要で
砲塔よりも省スペースに作れる砲郭の方がより適していたのではないかと思ってしまいます
例えばアメリカのM2中戦車は副砲(機銃)を砲塔ではなく砲郭で4方向に向けて搭載し
「4方向とも機銃を向けられる」というインディペンデント重戦車と同じ条件を
インディペンデントよりも遥かに小さな車体で満たしています
主砲塔の大きさの差や世代差があるからインディペンデントとM2を同列で比較出来ないとはいえ
インディペンデントだって砲塔ではなく砲郭で機銃を搭載する設計にしていれば
省スペース化によって史実より一回り以上小さく出来て軽量化もしくは重装甲化が出来たはずです

このように戦車は水上艦と違って仰角より省スペースを取るべき兵器だったにも関わらず
なぜ副砲/機銃の搭載にあたって砲郭ではなく砲塔に収めた多砲塔戦車が砲郭よりも主流化したのでしょうか?