>>579
F-104はT尾翼を採用したため、機首上げ角が大きくなると主翼で乱れた気流に水平尾翼が飲まれて操縦不能になるため、
ある程度以上の機首上げ角になるとパイロットに警告し、操縦桿を強制的に押し戻す(機首を下げさせる)機能があった。

そもそも事故が多かったのは主翼が極端に小さい事から低速が苦手で着陸が難しく、安定性も過敏で操縦が難しかったためであり、
初期型は射出座席が下方射出式で低空では脱出不能というのも大きく、「安全装置」の有無は関係がない。

当時は核戦争の脅威が叫ばれ、一分一秒でも早くソ連から来る爆撃機を迎撃する事が最優先され、
また要撃機は基本的に本土の支援の整った基地から運用されるため、多少の無理は問題とされなかった。