2021.06.23
防衛省、次期戦闘機「F-X」の開発にデジタル・エンジニアリングを採用すると表明
https://grandfleet.info/japan-related/ministry-of-defense-announces-adoption-of-digital-engineering-for-the-development-of-the-next-fighter-f-x/

防衛省は米空軍の「Next Generation Air Dominance/次世代エアドミナンス:NGAD」開発プログラムに採用予定の開発手法「デジタル・エンジニアリング」を次期戦闘機の開発に用いると明かした。

防衛省の広報担当者は英国のジェーンズに対して「デジタル・エンジニアリングと呼ばれる手法を用いて次期戦闘機開発を行う」と説明、
この手法の導入は米国や英国における戦闘機開発の流れに沿ったものでF-Xの設計・開発・生産・維持における品質と効率の向上に寄与すると述べており、
さらに「F-Xに採用するレーダーや電子装置等のアビオニクス開発にオープン・システム・アーキテクチャ(OSA)の概念を採用するため研究を進めており、この手法は戦闘機の拡張性を高め将来実施されるサブシステムのアップグレードにかかるコストと時間を圧縮することが出来る」と語ったらしい。

デジタル・エンジニアリングとは戦闘機を完全にコンピュータ上で設計して設計情報をデータ化、試作機を製造する前にコンピュータシミュレーションを駆使して問題点の洗い出しや飛行性能の検証を行い開発期間や開発コストを圧縮する新しい航空機の開発手法のことで
民間機開発には導入済みだが、軍用機の開発に同手法を本格採用したのはボーイングのT-7Aが初めてでF-15EXの機首、前部胴体、主翼もデジタル・エンジニアリングを用いてデータ化されており、開発中の新型ステルス爆撃機B-21もノースロップ・グラマンが開発したデジタル・エンジニアリングを用いて設計されている。