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1700人の島に200人超の自衛隊員が駐留…沖縄・与那国島の「台湾村」構想が備える中国侵攻のリアル
5月22日(日)15時15分 プレジデント社

有事の場合、与那国島の住民を守り切れるか
「こんな状態で、果たして島を守り切れるのだろうか。電子戦の専門部隊を増派するといっても車両2台分くらいの増員ですよ。岸田政権には、もっと増やしてほしいと言いたいくらいです」
与那国町長、糸数健一さんは、このように不安を口にする。
「住民避難の問題だってあります。一夜に自衛隊員以外の島民、1400人あまりの疎開はできません。陸続きで疎開ができない島にあっては船に頼るしかないですが、フェリーだと石垣島に避難させるのに片道4時間かかります。乗れるのは1回120人程度。
到底間に合わないですよ。飛行機でも1便50人しか運べません。飛行場拡大の用地はあるので整備してほしいし、物資を運び入れる港湾整備も必要です」
「島内にシェルターを作ってほしいですね。ウクライナを見ても、無事避難した市民の多くは地下壕(ごう)に入れた人たちですよね」

ウクライナは陸路で避難が可能で、アメリカやNATO加盟国による軍事物資の補給も陸路で可能だが、海に囲まれた沖縄本島や八重山諸島の島々ではこれができないという点だ。中国軍が制空権を掌握し、海を抑えてしまえば、完全に避難路は絶たれてしまうからである。