出身成分と学習組

朝鮮総連の幹部だった韓光煕によれば、在日朝鮮人のなかではエリート集団と自他にみとめる「学習組」も、本国の朝鮮労働党からすれば末端のフラクションにすぎず、朝鮮労働党幹部からすればようやく人として認められるかどうかという程度の存在にすぎなかったと証言している。
強制収容所の警備隊員だった安明哲の証言によれば、帰国同胞は日本からの帰国者というだけで、しばしば「スパイ」の嫌疑をかけられて収容所に入れられ、収容所内でも食糧を与えられず、鞭や警棒で打たれる、なぶり殺しにされるなど非道な処遇を受けている現場に幾度も遭遇している。
青年時代に部落解放運動に身を投じた経験をもつ萩原遼もまた、北朝鮮は「日本の部落差別よりも何百倍もひどい差別政策」を国家の政策として採用していると指摘している。