平凡な高校生だった僕は、酔っ払い運転の車に轢かれ意識を失った。
意識を取り戻したら、穴だらけの廃墟のようなビルの中。
周りにいるのは、ガラの悪そうな兵隊ばかり。
彼らはロシア語を話しているようだが、何故か理解できる。
どうやらここは、ドンバスと呼ばれる地方の寒村らしい。
僕は1週間後に兵士として前線へ駆り出されるみたいだ。
しかも武器だと言って渡されたのはスコップだけだった……
逃げだそうにも土地勘が無いうえにひげ面で強面の督戦隊が目を光らせている。
僕はどうすりゃいいんだ。