【遠征作戦(expeditionary operation)による勝利の方程式】

例えば、イギリスは海洋国家で、WW1、WW2まで欧州を圧倒する海軍力を持っていた。
では、それに安住して「孤立主義」やってたらどうなるか?
欧州は、イギリス抜きで単一の同盟で纏められて、イギリスを上回る工業生産力で海軍の増強を始めるかもしれない。
そうなると、イギリスは存亡の危機に立たされる。

そして、それに近い事態が何回か起きた。
ナポレオン戦争では、スペインと同盟を結んだフランス艦隊は、イギリス艦隊を数で上回った。
(幸いトラファルガーでネルソンが勝ったが。)
WW1前では、工業力に勝るドイツ帝国が建艦競争を挑んできて、あわや抜かれそうになった。
WW2前も、ナチスドイツのZ計画はヤバい。
単独の工業力ではドイツが上回る可能性があるからです。

これを防ぐには、大陸に同盟国を作り、その同盟国に遠征軍を派遣して梃入れし、
大陸国家一丸となって海軍力の増強に専念できないようにする。
この操作で、始めてイギリス海軍は、相対的な優勢を確保できるのです。

これを「遠征作戦(expeditionary operation)」という。
この任務は、陸軍が必要ですが、水際の攻防も避けられず「海兵隊」も必要です。
その結果として、大陸のバランスオブパワーを操作し、
逆説的ですが「海軍の優勢」が維持される。
これぞ、海兵隊の真の存在意義だ。