――「子どもが無戸籍になるのは、妻の不倫の結果だろうから仕方がない」
という声も一部にあるようですね。それについてはどう思いますか。

無戸籍の子どもと親に対して、そうした言葉を投げつける人がいるのは事実で、とても残念なことです。

離婚前に夫以外の人の子を妊娠したという場合もありますが、
単純にいわゆる「不倫」とは言い切れないケースがほとんどです。

夫のDVで家を出て、長く離れていても離婚ができない状況にあった場合や、
離婚を決めて届けを夫に出して別れたはずなのに離婚届が提出されていなかった場合など、
すでに結婚が破綻し、民法の上でも「不貞」とは判断されないケースが多いのです。

でも、たとえ不倫であったとしても、
生まれた子どもへの差別は許されないことです。