>>903
それはね 戦前からの内務省と陸軍の関係を知らないとわからない
元々明治体制の官庁の最強官庁は大久保利通が作った内務省だった 何といっても警察を握っているのが強い
ところが昭和になって陸軍による政権掌握が進んで陸軍が内務省の権力を上回った ゴーストップ事件が有名だね 戦争が進むと陸軍は若手内務官僚を赤紙で徴兵する言う暴挙に及び東大卒トップ卒のエリート内務官僚達が満州でアホな陸士出の少尉に鉄拳制裁を食う屈辱を受けた
さて戦争に負けて軍人の地位は地に堕ちた 暫くして吉田首相に再軍備をアメリカと検討する事になったが、ここで吉田が心を砕いたのは軍人ではなく文官が上に立つ新しい軍隊の設立だった そこで吉田は新しい軍隊を内務省で警察一本で香川知事もやった増原をトップに指名した 増原が作った制度こそが内務省の警察官僚たちが軍人を人事で支配する内局システムだった 因みに増原は高官だったのに戦時中は徴用されて25軍の通訳をやらされた 山下がイエスかノーかってやった時の通訳の一人とされる
この後防衛庁のトップはずっと警察官僚出身者が占めるのだが傲岸不遜と言えば海原天皇で彼は東大から成績は極めて優秀、同期だった後藤田と並んでトップで高等官に昇進した俊英だったが徴兵されて虎林要塞に二等兵として送られて鉄拳制裁を受ける生活を送った
軍隊は大嫌いになって復員したが軍隊経験を持つ優秀な内務官僚を集めていた増原に無理矢理防衛庁に呼ばれて後藤田の後任として防衛庁の立ち上げに大きな貢献をした
彼の旧軍人への態度は不遜を極めた 年上の元軍人が何か言おうものならどれほど陸軍が馬鹿で日本を滅ぼしたか ボロクソに言ってたそうだ
これは日本の自衛隊独特だね 背広が内務官僚で制服が旧軍人でかつて争っていた関係だと思えばこの図式が理解できる
今じゃこんな態度をとる背広はいないけれど、防衛省の主要幹部ポストが警察出身官僚の植民地である事は幹部の経歴を見れば気づけると思うよ